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映画やビデオを観たらココ?に書くねー。
最近観た映画orビデオ(★の数が多いほど評価が高い=標準で3つ、最高5つ、☆は★半分の意)
六月の蛇
英題:A SNAKE OF JUNE
★★ 2002年第59回ベネチア国際映画祭で審査員特別大賞を受賞した塚本晋也監督の現状での最新作。
アダムとイブとヘビという聖書のハナシを、現代社会の冷めた夫婦に置き換えた塚本流エロ映画・・・なんだけど全くエロさがない。いや、盗撮に露出プレイとアダルトビデオにありそうな題材を直接グリグリと描きながら、その雰囲気はやはり「鉄男」なのであった。しかしこの映画、男性客よりも女性客のほうが不思議と好意的である。女性の本能を刺激するナニモノかがキッチリ描けているのやもしれぬ。
個人的に秀逸だと思ったは、亭主が意識不明のまま連れ込まれた「地下秘密クラブ」のシーン。モノゴーグルがカッコよく、空気も不気味で素敵だった。
それにしても、アフレコがヒドイ。ヒドすぎる。まるっきり素人の棒読みなのだ。いつまでも学生映画でもあるまい。昔(高校の頃)に作っていた作品のほうがウマかったと思う。
シティ・オブ・ゴッド
日本語版
原題:CIDADE DE DEUS
★★★★★ まさに「ブラジル少年愚連隊」「ガキ帝国inリオ」「仁義なき戦い〜リオ頂上決戦・少年版〜」である。そしてこの恐ろしい物語は実話の映画化で、最後に当事者たちの本人画像まで出てきてビックリ!ヒャ〜
舞台は「神の町」と呼ばれるリオ・デ・ジャネイロのスラム街。「暴力こそが力」の町。金と麻薬が蔓延する町。殺しが日常の町なのだ。しかもそれを支配するのはガキどもである。
その町の暴力の歴史が、ひとりの「まともな」カメラマン志望の青年の視点で描かれる。
血と汗とゴミとホコリの臭いがブンブン漂う世界観を、ものすげーカッコイイ映像とカッティングで切り取ってるのだ。時速100kmでブッ飛ばしてる映画である。そのシナリオ構成も実にお見事。
大傑作の超オススメ!サントラ欲しいぞ。
ナレーションが多いので画面を見据えるためにも日本語版をチョイスすべし。
茄子 アンダルシアの夏
★★★ アニメではあるが、これは自転車版「栄光のル・マン」であった。全編わずか47分の中編だが、そのほとんど全部が自転車レースなんである。しかも絵で!気が遠くなりそうな作画作業であったろう。
そのレースだけを緻密に描きながら、主人公含め登場人物たちの人生が見事に浮かび上がる仕掛けになっている。ただその描かれる人生は薄い。ありきたりで退屈。肝心な仕掛けのハズなのに感動が無い。絵がスゴイだけに残念。
あずみ
極悪 この幼稚な駄作は「時代劇映画」ではなく、単なる「コスプレ映画」である。しかも若手タレントの学芸会、よく言って隠し芸大会。それが2時間半も続くんである。ヒデーにもホドってもんがあるだろ。
原作は小学館漫画賞受賞の小山ゆうのマンガ。個人的に小山ゆうの絵が嫌いなので読んだことはないけど、絶対このクソ映画の数億倍は面白くよく出来てるハズ。
監督はやっぱり「VERSUS」だけが奇跡の傑作の北村龍平。お得意のハッタリ映像も空回り。B級アクションやホラーのマニアの北村でも、こういう映画を撮る前にはまともな作品の一本も観てみりゃいいのだ。三隅研次の映画とかさ。
デタラメで無内容なシナリオを書いたのは新人らしいが、これにOKを出したプロデューサーも監督同様切腹モノの責任あんじゃないの?
上戸彩がまたヒドイ。なんでこんなのが主役やってんだ?スゴ腕の刺客なのに刀扱えてねーじゃん。肩も腰も死んでんだよ、それじゃ。
よかったのが遠藤憲一!自由にやってくださいという演出で、アドリブ満載な勝手の芝居をしたそうだけど、爆笑でイカしてた。
唯一、時代劇になってたのは、さすがの原田芳雄。立ち回りも一番見事でした。
こともあろうに続編が作られるとか。たしかにこの映画じゃ決着ついてねーけどさあ、もういいよ。やめてくれっての。
CQ
原題:CQ
GAP・adidas・NIKE・Levi'sのCFで名を売ったローマン・コッポラ(フランシス・F・コッポラの息子)の劇場映画デビュー作。2001年のカンヌ映画祭で大喝采だったとか。ふ〜ん。
舞台は1960年代のフランス・パリ。そこで「バーバレラ」風味のC級SF映画「ドラゴンフライ」の編集マンとして働きながら自主制作映画を撮り続ける気弱な映画青年を描いた作品である。
この映画って「心なきメジャー映画」と「個人の思いを焼き付けたインディペンデンス映画」の対比がテーマ?だったらメジャー映画はいかにも当たりそうな雰囲気を持ってないとおかしいんじゃないの?C級の匂いじゃいけないんじゃないの?
金に魂を売るより、自分のやりたい事を完遂すべきだってな人生訓なの?
なんにせよ青臭いんである。金かけたPFF作品みたいな雰囲気にウンザリ。
ストーカー
日本語版
原題:ONE HOUR PHOTO
「ストーカー」といって思い出すのはタルコフスキー映画の傑作SFだが、この映画はそれとは全く関係無いロビン・ウィリアムス主演の寂しく悲しいサイコ・ドラマである。
50才独身のDPEショップ店員が、ある家族のスナップショットを勝手に蒐集し、自分もその家族の一員だと思い込んでいる。その家族が浮気が原因でバラバラになりそうなのに腹を立て、彼独自の方法で修復しようとする話。邦題の「ストーカー」とは若干意味が違うようにも思う。原題の方が圧倒的に合っている。
ミュージック・クリップ畑で活躍しているマーク・ロマネクという人。キューブリック・マニアな匂いがプンプンする絵作りをしている。
しかしハラハラドキドキ感は薄かった。サスペンスが弱いんである。主人公の異常な行動をただ冷静に眺めている感じに近い。ロビン・ウィリアムスも手癖で芝居をしているように見えてウンザリする。
驚いたのが「エヴァンゲリオン」の登場である。米国でもそんなに根付いているのか?それとも監督の趣味か。でも坊ちゃん、それは主人公のロボじゃあないよ。
「ER」のベントン先生(エリック・ラ・サル)が刑事役で出ていたのも少し意外な感じがした。医者も刑事も芝居は同じ(笑)
アイ
日本語版
原題:THE EYE
★★★★★ 香港出身でタイ在住の双子オキサイド&ダニー・パン監督によるホラー映画。最近の日本のホラーに影響を受けている感じだけど、この映画のほうがはるかに上質。前作「レイン」でグズグズな殺し屋映画を作った兄弟だけに不安だったんだけど、いらぬ心配だった。
前半が謎に満ちた恐怖演出で、後半がスペクタクルなシーンを迎える人情話という二部構成に全く無理がない。とにかく前半の音が怖い!
邦画ホラーと設定や構図は似ているのに、カメラと編集が緻密だとこうまで違うものかと実感した。
主演の女優さんは台湾の人気歌手なんだそうな。繊細な演技に舌を巻く。
とにかく観て!オススメ!

パン兄弟によって続編制作が決定したそうだけど、それは蛇足じゃないかなあ。
それよっかトム・クルーズがリメイク権を買ったそうだけど、あーあ。
サラマンダー
日本語版
原題:REIGN OF FIRE
★★★★ 2020年の荒涼とした英国の大地を舞台にしたダークなイメージの怪獣映画の佳作。
物語の冒頭、21世紀初頭に復活する「火吹き竜」からグイグイ世界観に引き込まれる。その後20年で地球はほぼ「火吹き竜」によって焼き尽くされ、生き残った人類が細々怯えながら暮らしている。その暗くドンヨリしたムードが実にイイんである。
主役は「アメリカンサイコ」「リベリオン」のクリスチャン・ベールだが、もうひとりの主役・米国軍人を演じたマシュー・マコノヒーに吃驚仰天!あれがそうだと言われてもわからないほどの別人ぶり。スキンヘッドにヒゲ面でマッチョの強面なんである。あの貧弱を絵に描いたようなマコノヒーが!ヒーが!
「サラマンダー(火喰いトカゲ)」は日本でつけたタイトルだが、この「火吹き竜」のデザインもCGも実にヨロシイ。素晴らしい。ドシャバシャ出てこないところもイイ。あくまで物語のメインは人間なんである。なので怪獣だけ見たい、という怪獣ファンには物足りないであろう。
制作費削減案(総制作費10億円前後)で荒野を舞台にしたのかと思っていたが、廃墟と化したロンドンの町並みも出てきて、それがまた素晴らしかった。
ところどころ破綻している部分も見受けられるが(なので星がイッコ少ない)、充分満足できる出来映えだった。オススメの一本である。
ブロンドライフ
日本語版
原題:LIFE OR SOMETHING LIKE IT
アンジェリーナ・ジョリー初のラブコメだそうな。大失敗だけど。
メガネ・デブ・チビの田舎娘が奮闘努力してテレビキャスターになっている。ある日、予言者というホームレスから死亡予告を受けてしまい、人生を考え直す。てな物語。
予告編でドタバタな感じがして面白そうだったんだけど、実は十把一絡げなダルダル映画なんでした。コメディをナメてんじゃないの?
チャーリーズ・エンジェル
フルスロットル
原題:CHARLIES ANGELS
FULL THROTTLE
前作で儲けた大金使って好きなよーに遊んじゃおー!てゆー贅沢な成金趣味映画。観客のことなんかほったらかし。楽しいのは作ってる側だけ。まーその楽しさは伝わるけど、つきあってられっかってのが正直なところ。前作のほうが観客を意識している分、出来はいい。
デミ・ムーアとブルース・ウィリス元夫妻がバラバラに出演してるのが面白い。その出番の扱い方で、この制作者がどっちに肩入れしてるのかがわかるのも面白い。
リベリオン
日本語版
原題:EQUILIBRIUM
★★★★★ なんといっても、この映画のために日本の時代劇マニアの監督カート・ウィマーと、殺陣師ジム・ビッカーズが作り出した拳銃格闘技「ガン・カタ(GUN-KATA)」である!主役を演じたクリスチャン・ベールが完璧にガン・カタをこなしムチャクチャカッケー!!もうそれだけで充分五つ星の価値がある。あるったらあるの!
物語は第三次大戦後(またかい)の抑圧された社会。薬により全ての感情が消されている。主人公は感情を持った人間を取り締まる公務員。その主人公が徐々に感情に目覚め、独裁国家をやっつけるとゆー物語。アクションと細かな感情を描くのが主眼なのだから、物語はこのくらい簡単なほうがよろしい。しかし描くタッチは暗く重い。そこがイイ。演出にセルジオ・レオーネの匂いがする。そこがイイ。
続けて二度観た久々の映画だった。ガンアクションのファンには絶対のオススメ!!

宣伝で「ガンカタ映画第一弾」とあったが、第二弾も作るのか?見たいぞ!
ピーピー兄弟
英題:THE BLEEP BROTHERS
極悪 売れない兄弟漫才師が、ヤケっぱちで放送禁止用語(これがベタでツマンナイ)だらけの舞台を演じてしまう。それに目をつけた東京から来たディレクターが「ピー」音満載で放送したら大人気に。そこから兄弟ふたりの関係が狂い始めるという、説明するのもシンドイどーでもいい話。
どーでもいいシナリオを、どーでもいい演出で、どーでもいい演技を、どーでもいいカメラで撮影し、どーでもいい編集で仕上げてあります。
観てみたいって人にも勧めません。って、なんで観てんだオイラは。
ドリームキャッチャー
日本語版
原題:DREAMCATCHER
スティーブン・キングのホラー作品の映画化で成功するのは、原作者が激怒したモノだけってのが定説なんだけど、この映画には怒ってないらしい。つまりそーゆー出来。
「ボディ・スナッチャーor遊星からの物体X」+「シャイニング」+「ウルトラマン」みたいな世界観を「スタンドバイミー」で味付けしたようなハナシなんだけどね。いや前半つーか冒頭しばらくはワクワクさせる面白さ。一体何が起きるんだろうという期待感でパンパンになるんだけど、「あのシーン」から爆笑腰砕け腑抜け映画に変身するのであった。情けないやら悲しいやら。「サイン」と並ぶボンクラぶり。
「バンド・オブ・ブラザース」でE中隊ウィンターズ隊長を好演したダミアン・ルイスの劇場デビュー作だそうだけど、何もこんな映画を選ぶこたぁないだろう。
ローレンス・カスダン監督にはSFやホラーは作れませんって。せめて脚本くらいは自分で書けばよかったのだ。元々優れた脚本家だったんだし。チっとはマシになったかも・・無理か(笑)
ハンテッド
日本語版
原題:THE HUNTED
★★ 「ハンテッド」といっても、新幹線の中で大チャンバラする1995年のトンデモハリウッド映画のアレではありません(笑)いやアッチはアッチで爆笑映画としてチョットお勧めなんでありますが。そりゃともかく。
いつの間にか「追う男」の代名詞になってしまったトミー・リー・ジョーンズおじさんなわけだけど、この映画での職業も「トラッカー(追跡人)=ちゃんとモデルになった人がいるそうで」。特殊部隊の殺人法も教えてたりする過去がある。そこでの弟子濃い顔見本ベニチオ・デル・トロがブチ切れた暗い表情で殺人者となり、森を街を逃げ回る。そして追うジョーンズおじさん。そのふたりの激闘を淡々と延々と描いた、それだけの作品である。ケレンの無い「ランボー(一作目)」みたいな感じ。
監督は70年代を代表するウィリアム・フリードキン御大。若き日のギラギラ感が消えた後の執念・執着というのが画面に現れている。いるが、それが迫力となって伝わってこないのは残念。画面作りが「おや?」と思うほど薄いんである。こんなのフリードキンの絵じゃねー!と言いたくなるほど。老いたかフリードキン。
リリイ・シュシュのすべて
岩井俊二監督が、インターネットの掲示板を使って、一般人の書き込みとのやりとりで作り上げたネット小説を元にしたハイビジョン映画。24Pハイビジョン・カメラで撮影された日本初の劇場映画なんだそうな。どーでもいいけど2時間半は長すぎるよッ!グダグダしやがって。
リリィ・シュシュという映画の中だけに存在する歌手がいる。イジメだの売春だの、絵に描いたような暗い青春期を送る少年少女がいる。ネット上の掲示板でリリィのエーテル(笑)に関してやりとりがなされる。そんだけの内容を2時間半、凝りに凝った映像でダラダラ見せるんである。こりゃあツライ。
前にも書いた気がするけど、岩井の映画は、中身の無いタダ綺麗なだけの包装紙を、それも見本帳のようなブ厚い包装紙集を延々眺めているような印象・退屈さなのだ。この映画はまさにその真骨頂であった。
アカルイミライ
★★★★★ 黒沢清監督の人間ドラマで、同監督の傑作「ニンゲン合格('99)」路線の大傑作。この人はホラーよりも、こういう作品のほうが向いてるのではないか。
主演はオダギリ・ジョー、浅野忠信、藤竜也。このオダギリ・ジョーが圧倒的に素晴らしい!
この映画はタイトルの「明るい未来」そのものを描いているのではない。「留まらずに先へ進んで生きていくこと」そのこと自体が「明るい未来」なのだ、というメッセージを野(川)に放たれたクラゲたちと人間を対比させ描いていく。
24Pハイビジョン・カメラで撮影されたフル・デジタル映像も(多少ビデオ臭があるものの)非常に素晴らしい。
必見中の必見!すでに「GO(行け)」のサインは出ているのだから。
ダイ・アナザー・デイ
日本語版
原題:DIE ANOTHER DAY
★★★☆ ショーン・コネリーの007は別格なので除外するとして、この映画は007シリーズの最高傑作!とはいえ星の数がこの通りなのは、もはや007そのものがその程度の認識になっちゃったとゆーことですな。
しかし今作は全くダレることなく、変なオチャラケも無しの「ド真ん中スパイアクション映画」になってることに拍手なんであります。
冒頭、物語のキッカケになる「白人が勝手に想像した北朝鮮」での007の活躍からしてカッコイイ。まさに諜報員。ここにきてよーやくピアーズ・ブロスナンはジェームズ・ボンドになった感じ。ガマンして見続けた甲斐があったもんです。
今回ボンドガールのハル・ベリーもカッコイイ。サイレンサー付のベレッタ欲しくなる(ウエスタン・アームズからガスガンが発売された)。でもチッと活躍が少ないなあと思ったら、スピンオフした「JINX主演」の映画ができるんだそうな。
ジョン・クリース扮する「R」は今回コント無しの普通の演技。それは残念。次回作に期待。
あ、それと最近007をハリウッド映画と誤認してる人多いけど、このシリーズは正真正銘「英国映画」ですからねッ。お間違いなきよう。
アウトライブ
日本語版
原題:飛天舞
極悪 完全にパッケージにダマされた。なんか勇ましく泥臭いようなハードタッチの武侠モノを想像してたんだけど、ダルンダルンの悲恋モノでありました。原作は韓国の有名な少女マンガなんだそうで。しかも主役がココリコ田中そっくりで全くカッコよくないし。
肝心なアクション(立ち回り)も古臭い香港映画の焼き直しみたいで迫力なし。
第24回(2001)黄金撮影賞銅賞(ピョン・ヒソン)、第38回(2001)大鐘賞衣装賞(キム・ミニ)受賞作品だってさ。そうかいそうかい、よかったね。
ショウタイム
日本語版
原題:SHOWTIME
ロバート・デ・ニーロとエディ・マーフィー初共演のうっす〜く軽いアクションコメディ、しかも「噂の刑事トミーとマツ」レベルの刑事モノ。テレビ嫌いの叩き上げ白人刑事と、俳優志望の黒人警官のコンビが、テレビショーになることになりドタバタするって物語。全然面白くないんですけど。ギャラが欲しくて出演を決めたみたいな感じするし。
唯一面白かったのは、麻薬を発見して袋開けてペロリとするよくあるシーン、それに対してデ・ニーロ扮する刑事のセリフ。そこだけかな。
プロフェシー
日本語版
原題:THE MOTHMAN PROPHECIES
リチャード・ギア主演のホラー映画。監督は「隣人は静かに笑う」のマーク・ペリントン。
原題にある「モスマン(蛾男)」という大惨事の前に現れる伝説の怪物(天使)に見初められた人々の物語。謎が謎を呼び、その謎がさらに謎になり、最終的に何も解明されぬまま終わるという放り投げ映画。クライマックスの大惨事で、さてどーなると思ったら終わってしまった。
たしかに「蛾男の予言」というタイトル通りだし、物語が決着しなくても映画としてキチンと着地していれば納得もできるんだが。
K☆19
日本語版
原題:K-19 THE WIDOWMAKER
ハリソン・フォード、リーアム・ニーソン主演の潜水艦映画。監督は女性とは思えぬ男臭い映画を撮るキャスリン・ビグロー。米国映画でソ連軍が主役というのは珍しい。
物語は実話がベースになってるんだそうな。だからなんだ。実話だろうが創作だろうが面白ければイイのだ。ところがこの映画はさして面白くない。「原子炉事故で大わらわ」が映画の主軸で、「被爆する兵士たちが大変だあ」なのだが、サスペンスが弱くて緊迫感が薄い。主軸は男達の対立構図なのよッとしても、主役ふたりの芝居は単調すぎて幼稚ですらある。
潜水艦映画はハズレ無しという人は多いが、潜水艦映画で面白かったのはドイツ映画「Uボート」くらいなもんだ。
カルマ
日本語版
原題:異度空間 INNER SENSES
極悪 主役を演じたレスリー・チャンが、この映画の直後に自殺したんで関連が!と騒がれたんだけど、売りはその事件だけだったよーな大駄作。まるで睡眠導入剤である。字幕版にして早送りにすればよかったと後悔したほど。
恐怖とハートウォーミングを混ぜたようなシーンにしたかったんであろうクライマックスなど、まるで安っぽいコントで情けないやら可笑しいやら。
ラスト・キャッスル
日本語版
原題:THE LAST CASTLE
★★★ ロバート・レッドフォード主演の、軍刑務所を舞台にした戦争(戦略)映画。
伝説の陸軍中将アーウィンはおとなしく刑に服し、出所したら家族と静かな余生を過ごそうと思っているのだが、その刑務所は悪辣署長の独裁で、人権無視も甚だしいところ。腹に据えかねたアーウィンは受刑者(当然全員兵士)を指揮し、独裁刑務所をやっつけるっつー物語。
もんのすげー面白くなりそうな設定なのに、ほどほど加減な印象しか受けないのは、最後の暴動に至る過程が平坦で、全くスリリングに描けてないからなんですね。それじゃあ最後のシーンの感動も薄くなるってもんだ。凡作。
非・バランス
★★★★ 小学生の時にイジメにあったせいで、中学に入ったら友達を作らずクールに生きると決意した少女と、昔の恋人に借金を負わされながらも明るく生きるオカマの、ひと夏の友情を描いた佳作。
あまり工夫のない画面作りが、一見NHKの「中学生日記」みたいだが、少女の目から見たオカマのキクちゃんという視点で見ると、なんとも切ない物語が浮かび上がってくるんでした。
そのオカマのキクちゃんを演じた小日向文世の名人芸に酔いしれる映画である。
映画的興奮とゆーのは皆無だけど、真摯なイイ映画でありました。
マトリックス リローデッド
日本語版
原題:THE MATRIX RELOADED
話題のマトリックス第二作目。もはや説明いらずの超ヒット作。
ダラダラしてて退屈。金かけましたー、な特撮も「へー、そーですかー、はあ」程度の感触。
冒頭のバイクで突っ込むシーンと、高速道路でのバイク逆走だけは面白かった。星はそこに。
2本立て600円とか、3本立て1000円ってのが妥当じゃないでしょうか。
ALIVE
「VERSUS」「あずみ」の北村龍平監督作品。原作のマンガは「スカイハイ」でも北村とコンビの高橋ツトム。共同脚本は「VERSUS」と最近「地獄甲子園(製作は北村)」で監督もしている山口雄大。
主演は北村組の常連、榊英雄と坂口拓(彼の全身特殊メイクは爆笑)。他に、りょう、小雪、杉本哲太、國村隼、ベンガル。
死刑囚に凶悪な謎の生物を寄生させようという実験に巻き込まれた男の密室バトル。
派手なカメラと編集だけが売りの北村には、こういう演技に頼る演出は無理。それを証明したような退屈さ。第一シナリオがダランダラン。少しは戯曲なんかも勉強したらどうか。
見せ場のクライマックス、CG使いまくりのバトルシーンは作ってる側だけが楽しんでる感じ。なーんにも伝わってこない。
金かけて有名俳優を呼んで作った学生映画みたいなもん。学園祭でタダで公開するには丁度いい。
魔界転生
極悪 1981年に角川映画で作られた深作欣二監督作品のリメイク。
監督は文芸映画寄りの平山秀幸。主演はすっかり天狗の窪塚洋介と、時代劇づいてる佐藤浩市。
ってこれ、完成品なの?荒編集じゃなくって?ホントかよ。シーンがつながってねーじゃん。ブツ切り編集。しかもダランダランな退屈さ。いやまぁヒデーもんだ。
沢田研二主演の深作版だって、そりゃーヒデーもんだったが、それ以上にヒドイ。ヒドすぎる。笑いも起きない・・あ、長塚京三演じる宮本武蔵の貧弱さは爆笑だったが。
しかも続編作りたいよぅ、とでも言わんばかりのラストシーン。フザケんな!
正真正銘ゴミ映画。資源の無駄遣い。
バンド・オブ・ブラザース
2巻〜最終5巻(3話〜10話)
日本語版
原題:BAND OF BROTHERS
★★★★★ 1巻(第一話と第二話)だけ見てやめていたんだけどね(そういう人案外いるんじゃなかろうか)、全部観てみました。第二次大戦を描いたスピルバーグ+トムハンクスの「プライベートライアン」からスピンオフしたテレビシリーズ。
実はこのシリーズ、4話以降突如傑作シリーズに変容するのであります!あー全部観てよかった!
特に6話の「衛生兵」は、このまま劇場にかけてもいいほどの大傑作!!この6話だけでも観てほしい!!ぜひぜひ!!
役所広司の吹き替えはドヘタだけど(笑)
壬生義士伝
★★★☆ 浅田次郎の同名小説を滝田洋二郎監督が映画化した時代劇。主演は中井貴一と佐藤浩市。
この原作の映像化は、これ以前に渡辺謙主演の10時間ドラマがあって、それが実に傑作だったんで映画はどうかなあと不安だったんだけど、これがなかなかいい。
物語は、南部盛岡藩で貧困に喘ぐ妻子を養うために脱藩し新撰組に入隊し、故郷に仕送りするために人を斬りつづけた下級武士・吉村貫一郎(中井貴一)の半生で、死に場所に新撰組を選んだものの明治まで生き残った左利きの武闘派・斎藤一(佐藤浩市)の回想で描かれている。
中島丈博の脚本は少しあざといとも思えるが(特に回想による進行)、この長い話を2時間に収めるためには仕方ない策であろう。
主演の中井貴一が実にいい。人のいい田舎者から剣を持つと形相が変わる瞬間などは渡辺謙より物語に合っていた。
ただ不満を言えば、主人公はもっと守銭奴に徹し、周りからも疎まれる存在として描くべきであった。そして斎藤一ももっと狂剣をふるう恐ろしい存在として描いたほうがクライマックスが生きたのではないか。そして佐藤浩市の老けメイク。あれはヒドすぎる。
とはいえ、首が飛ぶ特撮も含め充分に見応えある一編に仕上がっている。滝田監督作品だと「陰陽師」なんかよりはるかに上質。







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